ロナルド・レーガン(3)

國分秀星 Q.H.P.


『ロナルド・レーガン』、 『ロナルド・レーガン(2)』の続きです。 著作権はフォル事務所にありますので、転載・引用の際はご一報ください。

これまでに見たリンカーン、ガーフィールド、ケネディ、ハーディングの場合、就任後に1回だけ大会合が起きているのだが、レーガンの場合は木星・土星の逆行により3回起きた。 しかも最初のものは就任の20日前で、レーガンの大統領就任が決まっていたとはいえ、その時の大統領はジミー・カーターだった。 煩雑になるがひとつずつ順番に見ていこう。

大会合:1980年12月31日
大会合:1980年12月31日

1980年12月31日の大会合はビンデミアトリクスの上で起きた。 木星・土星はそれぞれ第10ハウスと第8ハウスのルーラーであり、両者に対して第12ハウスルーラー水星がスクエアであること、大会合が合衆国建国チャートのMC(みずがめ7度55分)にトラインであることから大統領暗殺と解釈できる。

ところが、大会合をレーガンの出生に重ねてみても、生命を脅かすような関連が見られない。

内側:レーガン出生、外側:1980年12月31日大会合
内側:レーガン出生、外側:1980年12月31日大会合

大会合の火星がレーガン出生の第8ハウスカスプにオポジションではあるものの、出生のアセンダントルーラー木星や第8ハウスルーラー月はアフリクトされていない。 むしろレーガンよりも、この大会合が起きたときにまだ大統領であったジミー・カーターの方が関連が深い。

内側:カーター出生、外側:1980年12月31日大会合
内側:カーター出生(*)、外側:1980年12月31日大会合

大会合はカーター出生の第12ハウス中にある太陽の上で起きている。 さらに大会合の火星は出生第1ハウス中の土星にスクエアである。 ところがカーターの出生には暗殺されるという表示がない。 大会合に大統領の暗殺が表示されているのに実現しないのではつじつまが合わないので、完全とは言えないまでもそういう表示を持つレーガンに交代したのは必然だったと言える。

レーガンが大統領に就任したときの天体の配置と大会合を重ねてみよう。

内側:レーガン就任、外側:1980年12月31日大会合
内側:レーガン就任、外側:1980年12月31日大会合

就任は大会合の20日後なので、木星・土星の位置はほとんど変わらない。 大会合の火星が就任時第10ハウス中の太陽の上にあり、大統領としての地位を脅かしている。 就任時のチャートでアセンダントルーラー金星に対して第8ハウスと第12ハウスのルーラー木星がスクエアであるのは『ロナルド・レーガン(2)』で述べた。 この金星は大会合の第12ハウスルーラー水星と同じ位置にあり、大会合とスクエアなのだが2度以上離れているため効力が弱い。 これもレーガン暗殺が未遂に終わった理由のひとつだろう。

この大会合をカーター就任時の天体配置と比べてみる。

内側:カーター就任、外側:1980年12月31日大会合
内側:カーター就任、外側:1980年12月31日大会合

第10ハウスの太陽の上に大会合の火星があるのは、大統領の就任が1月20日と決まっているため、レーガンの就任時と同じであるから、差し引いて考えなくてはならない。 それを除外すると、大会合が就任時の第2ハウス・第6ハウスルーラーの水星にスクエアであるだけで、暗殺されそうな気配はない。

とは言うものの、カーター就任時のチャートには険悪な表示がある。 第8ハウス・第12ハウスルーラー木星が第1ハウスにあり、その木星に対してアセンダントルーラー金星がセクスタイル、土星がスクエア、金星は水星・火星とセクスタイル。 総合して考えると、暗殺に至るほど危険ではないが、策略によって威信が失墜すると解釈できる。

第1ハウスの木星はおうしにある。 古い本によれば、おうしも木星もペルシア(イラン)の象徴である。 1979年11月、イランのアメリカ大使館がパフラビ(パーレビ)前国王の引き渡しをアメリカに求める学生たちに占拠され、大使館関係者52名が人質に取られた。 この事件を受けてパフラビ2世はアメリカから退去したのだが、占拠は続いたため、1980年4月、カーター大統領は人質救出のためワシの爪作戦を決行した。 それが失敗に終わったことでカーターの支持率は急落し、大統領選でレーガンに敗れる結果となった。 人質が解放されたのは1981年1月20日、カーターの任期が満了し、レーガンの就任演説が終わった直後のことだった。 でき過ぎたタイミングである。

つづく

2011年3月

* あまり厳密にレクティファイしていないが、各ハウスのカスプ上のサイン、天体のハウス位置は変わらないはずである。 なお、生存中の人物であるため、出生チャートの細かい解釈は控えた。

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