日本航空350便

國分秀星 Q.H.P.


日本航空350便羽田空港沖墜落事故についての考察です。 著作権はフォル事務所にありますので、転載・引用の際はご一報ください。

1982年2月9日、福岡発東京行き日本航空350便は羽田空港へ着陸進入中に突然機首を下げ、東京湾に墜落、乗客乗員174名中24名が死亡、149名が重軽傷を負った。 統合失調症の機長が、ソ連軍が日本に侵攻してきたという妄想に囚われ、ソ連軍に殺されるよりは自ら死のうとして、操縦桿を押し下げ、さらにスラストリバースを作動させたことが墜落原因である。

350便が福岡を出発したときのチャートは機長の自殺行為を明確に表示している。
350便出発"
350便出発

アセンダントルーラー土星は第8ハウスにあり火星とコンジャンクション、第8ハウスルーラー金星とスクエア。 さらに金星はデネブアルオカブ(やぎ23度23分)とコンジャンクション。 デネブアルオカブ自体に凶意はないが、アルタイルと同様わし座の星で航空機に関係している。 月とコンジャンクトするアルファルド(しし27度1分)はマレフィックな性質をもち、自制心の欠如、自滅を意味する。 機長を表すMC上にあるアンタレスも自滅や予期しなかった出来事を引き起こす。

第12ハウスで逆行する水星はダビー(みずがめ3度47分)、ギエディ(みずがめ3度31分)とコンジャンクト。 ダビーは過激さをもたらす恒星で、それによる災難と不運をもたらす。 ギエディは概してベネフィックな効果が期待できる反面、不測の事態によって損失を被ることがある。

350便のフライトは多くの蝕から損なわれていた。 1979年8月の日蝕(しし29度1分)は350便出発時の月とコンジャンクト、1980年2月の日蝕(みずがめ26度50分)はアセンダントとコンジャンクト、月にオポジション、1982年1月の日蝕(みずがめ4度54分)は水星とコンジャンクトであった。 月、水星、アセンダントと交通機関にとって重要な場所で日蝕が起きていたので、350便はかなり危険な瞬間に出発したことになる。
内側から350便出発、日蝕(1979/8/22)、日蝕(1980/2/16)、日蝕(1982/1/25)
内側から350便出発、日蝕(1979/8/22)、日蝕(1980/2/16)、日蝕(1982/1/25)

先に述べたように、350便出発時のアセンダントルーラー土星は第8ハウスで火星にアフリクトされている。 この火星に対して1977年10月の日蝕(てんびん19度24分)はコンジャンクト、1978年4月の日蝕(おひつじ17度28分)はオポジションで、火星の凶意が強調された。
内側から350便出発、日蝕(1977/10/12)、日蝕(1978/4/7)
内側から350便出発、日蝕(1977/10/12)、日蝕(1978/4/7)

日航業務開始時のチャートに対する日蝕の影響をみてみると、1976年4月の日蝕は水星にオポジション、1979年8月の日蝕が機長を表すMCにコンジャンクション、1981年7月の日蝕は水星にスクエアであった。
内側から日航業務開始、日蝕(1976/4/29)、日蝕(1979/8/23)、日蝕(1981/7/31)
内側から日航業務開始、日蝕(1976/4/29)、日蝕(1979/8/23)、日蝕(1981/7/31)

1976年4月の日蝕は1977年のクアラルンプール墜落事故(『日本航空715便』参照)で既に効果を発揮しているが、有効期間内なので参考のために付加した。(*) 1979年8月の日蝕はレグルスの上で起こった。 レグルスは太陽とのコンジャンクションで名誉・栄達をもたらすが、この場合のように太陽が日蝕という悪い状態にあるときは破滅、不名誉なことを引き起こす。 また、月とのコンジャンクトでは精神的不安、事故などをもたらす。

1981年7月の日蝕はアセルスアウストラリス/アセルスボレアリスの上で起きている。 アセルスはギリシア神話では神々がタイタン族と戦ったとき、バッカスとバルカンが乗ったロバで、交通機関と関係があり、危険な曲芸という意味がある。 こうした効果を持つ恒星の影響を帯びた日蝕がMCの上やラディックスの水星とスクエアになる位置で起きたことが、350便の機長の異常な操縦につながったと言えるだろう。

2009年4月

* 『日本航空715便』で「5年以上の効力」と書いたが、「6年以上」の誤りであった。

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