ロナルド・レーガン(5)

國分秀星 Q.H.P.


『ロナルド・レーガン』『ロナルド・レーガン(2)』『ロナルド・レーガン(3)』『ロナルド・レーガン(4)』 の続きです。 著作権はフォル事務所にありますので、転載・引用の際はご一報ください。

レーガン暗殺未遂事件が起きた年のイングレスマップとルナマップを検討しよう。

1981年 春分/ワシントンDC
1981年 春分/ワシントンDC

大会合から1ヶ月も経っていないため、第10ハウスルーラー木星と第8ハウスルーラー土星がコンジャンクションになっている。 木星・土星はさらに第10ハウスの火星とオポジション。 火星の位置にはデネブカイトスがある。 リンカーンが大統領に就任したときも第10ハウス中の水星がデネブカイトスとコンジャンクションだった。 (『エイブラハム・リンカーン(2)』参照)

だが、このイングレスマップでは第12ハウスルーラー水星は木星・土星とのアスペクトがないので、大統領の暗殺とは解釈できない。 これまでに見たリンカーン、ガーフィールド、マッキンリー、ケネディ、ハーディングはいずれもイングレスマップにおいて第12ハウスルーラーもしくは第12ハウス中の天体が第10ハウスや第8ハウスのルーラーとアスペクトを形成していたのと比べると、表示として弱い。

イングレスマップをレーガンの出生とソーラーリターンに重ねてみる。

内側から、レーガン出生、1981年ソーラーリターン、1981年春分
内側から、レーガン出生、1981年ソーラーリターン、1981年春分

春分の第12ハウスルーラー水星は出生の第10ハウスルーラー金星とコンジャンクト、出生第1ハウス中の火星とセクスタイル。 イングレスマップ単独では読みとることができなかった大統領暗殺が、大統領個人の出生天体とのクロスアスペクトでようやく見えてくる。 春分の木星と土星はソーラーリターンのアセンダントにスクエアなので、レーガンに危難がおよぶのは避けられないが、春分の第12ハウスルーラーとの関連が弱いことが未遂に終わった理由のひとつだろう。

レーガンの大統領就任式の日に月蝕、暗殺未遂事件直前のソーラーリターン当日に日蝕が起きている。

1981年1月20日 月蝕/ワシントンDC
1981年1月20日 月蝕/ワシントンDC

1月20日の月蝕では第10ハウスと第8ハウスのルーラー水星は第12ハウスルーラー火星とバイオレントサイン中でコンジャンクト。 どちらもドラゴンテールの側にあり、状態は良くない。 そこへ前年12月の大会合で第10ハウス・第8ハウスのルーラーだった木星と土星がトライン。 当然、木星と土星はビンデミアトリクスの上にある。

1981年2月5日 日蝕/ワシントンDC
1981年2月5日 日蝕/ワシントンDC

2月5日の日蝕はアングル上の金環食で、何か大きなことが起きると容易に想像できる。 日蝕の原因となっている月は第12ハウスルーラーで、第8ハウスルーラー木星とトライン。 どちらもバイオレントサインにあって危険なのだが、肝心の第10ハウスルーラー金星は木星とかろうじてトラインで、月のオーブには入っていない。 MC上にシェラタンがあるものの、これで大統領暗殺を予測するのはむずかしいし、表示としてあまりにも弱い。 ちなみに前年8月の日蝕もレーガン暗殺未遂事件は有効期間内だが、そちらは第10ハウスに土星があるくらいで、大統領が暗殺されるような表示は全くない。

ルナマップをレーガンの出生とソーラーリターンに重ねてみる。

内側から、レーガン出生、1981年ソーラーリターン、1981年1月月蝕、1981年2月日蝕
内側から、レーガン出生、1981年ソーラーリターン、1981年1月月蝕、1981年2月日蝕

1月の月蝕はレーガン出生の第8ハウス中で起きている。 月蝕の第8ハウスルーラー水星はレーガン出生のアセンダントルーラー木星とハイレグ月にスクエア。 月蝕が出生第10ハウスのアルムーテン土星に対してスクエアであるのは興味深い。

月蝕第12ハウスルーラー火星は出生の太陽にコンジャンクションなのだが、レーガンの出生では、ししが第8ハウスでインターセプトされているから、太陽はどのハウスのルーラーでもない。 ところがソーラーリターンでは第8ハウスカスプがししとなり、ルーラー太陽が月蝕の火星とコンジャンクトになった。 こうした不一致は矛盾であり、実現させる力を弱める。

2月の日蝕はソーラーリターンの当日で、当然、出生の太陽とソーラーリターンの太陽の上で起きている。 もし、出生第8ハウスカスプがししであれば、そのルーラー太陽の上で日蝕が起きればただでは済まない。 このことからも、『ロナルド・レーガン』で述べたように、レーガンの出生第8ハウスカスプはししとはなり得ないとわかる。

マンデンマップとの関連が弱いために最悪の事態を免れたわけだが、やはり出生において強い決定的な表示がないことが最大の理由だろう。 危難に遭いながらも2期8年の任期を満了し、ロナルド・レーガンは惜しまれつつホワイトハウスを去った。


1776年のアメリカ建国以来、大会合は何度も起きているが、その全てが現職大統領の暗殺を意味するわけではないし、マッキンリー暗殺のように、大会合とは無関係なこともある。 たとえば2000年5月の大会合はワシントンDCではMC上で起こり、かなり危険に見えるが、当時の大統領ビル・クリントンは無事だった。 クリントンはそのとき暗殺されるような運勢ではなかったからである。

ところが、この大会合は翌年9月11日の同時多発テロを引き起こした。 (これについては改めて書く機会があるかもしれない。) 大統領暗殺とは比較にならないほど多数の死者を出したのは、大会合に加えて、アルシオーネが建国のアセンダントふたご0度(『ウォレン・ハーディング(2)』参照)にトランジットしてきたためだろう。

アメリカにとって問題なのは、大統領就任が1月20日と決まっているので、太陽はみずがめ0度となり、アラドファル(η Lyr:獲物に襲いかかるワシの爪)とコンジャンクトになってしまうことである。 時刻が正午に近いことから、太陽が第10ハウスに入り、第10ハウスカスプがやぎ、第8ハウスがいて、第12ハウスがうおになるのは避けられない。

次の大会合は2020年12月に起きる。 ワシントンDCでは大会合の第10ハウスルーラーは土星、第8ハウス・第12ハウスルーラーは木星。 同年11月には大統領選挙があるので、翌年1月20日に大統領に就任する者の出生チャートは注目されるべきだろう。

2011年6月

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