中華航空611便

國分秀星 Q.H.P.


中華航空611便墜落事故についての考察です。 著作権はフォル事務所にありますので、転載・引用の際はご一報ください。

『日本航空123便』において、日航123便出発時と中華航空611便墜落事故の出発時において共通した天体の配置があることを述べた。 どちらも後部機底が着陸時に接地した時の修理ミスが事故原因と言われているが、日航123便は事故調査報告書にある圧力隔壁ではなく最後尾の方向蛇が破損したことが見て取れた。 中華航空611便はどうだったのだろうか。(*)

611便の事故について考察する前に、中華航空の全般的な傾向を見ておこう。 1959年12月16日、24名の乗客を乗せたPBY-5A(飛行艇)が台北から日月潭へ向かったのが中華航空の最初のフライトである。

中華航空業務開始 1959年12月16日
中華航空業務開始 1959年12月16日

このチャートで一番目立つのは第10ハウス中にある第8ハウスルーラー水星で、MCに近いため、第8ハウスに関連したことが起きやすい。 航空機であれば、すなわち墜落事故である。 水星はアクラブの上にあり、機長を表す第10ハウスのルーラー火星はアンタレスとコンジャンクションとなっている。 アクラブもアンタレスも自滅を意味することから、操縦ミスを原因とする事故が起きやすいと解釈できる。

木星がアセンダントに対してセクスタイルなので、いくらか機体は守られるが、木星の位置には進路を間違うという意味のラスアルゲティがある。 1989年10月、花蓮空港から離陸する際、間違った滑走路を使用したことに気づかず、正反対の方向へ旋回し、山腹に激突し墜落した204便の事故はこれに当てはまる。

2002年5月25日、中華航空611便(B747-200B)は蒋介石空港から香港国際空港へ向けて出発したが、離陸から21分後、台湾海峡上空を飛行中に機影がレーダースクリーンから消えた。 事故後に海底から回収された機体には火災や爆発の形跡が見られなかったことから、上昇中に空中分解し墜落したと推測された。 乗員19名、乗客206名全員が事故の犠牲となった。

中華航空611便出発
中華航空611便出発

MC近くにある木星が目立つ。 一見おめでたいように思えるが、この木星の位置にはカノープス(かに14度59分)がある。 りゅうこつ座のα星カノープスは古代ギリシアではアルゴ船座の一部であり、乗り物と関連深い。『日本航空715便』で述べたように自ら死を招くことがあり、また人生の最期における不運も意味する。 木星は第3ハウスルーラーであるから、旅客機の出発時には不適切な位置と言える。

第9ハウスカスプの近くに土星があって、リゲル(ふたご16度51分)とコンジャンクション。 リゲルは伝統的には好ましい影響をもつ恒星とされているが、エバーティンは、第一次世界大戦後、飛行機による大西洋横断を試みたパイロットたちの出生において太陽と月へのリゲルの影響が計画に突然の困難をもたらし、目的地に到達できなかったと述べている。(*2)

第9ハウスルーラー水星はヒアデス(ふたご6度54分)の上にある。 ギリシア神話ではヒアデスは兄の死を泣き悲しむ妖精で、悲運や突然の変化をもたらす。 水星が逆行でコンバスト、土星とコンジャンクション、月がボイドオブコースである点は日航123便の出発時と共通している。 また123便の出発時にはアセンダント上に木星があったから、アングル近くに木星があるという点も同じである。

611便の事故直後、まだ原因を推察するのに足りるだけの機体が回収されていない段階で、機体後部の修理ミスが原因と発表された。 それに対して、性急すぎるとの批判の声があがり、さらにユナイテッド航空811便(B747-122)の事故と同様に、不適切な電気系統の配線と設計上の欠陥により貨物室ドアが脱落したのではないかとも言われた。

事故調査報告書を見ると、事故原因とされる修理ミスの個所は隔壁貨物室の扉の少し後ろ、機底中央のやや左寄りだとわかる。(*3) 611便出発時の木星とコンジャンクトするカノープスはアルゴ船の船尾に近い左舷の舵櫂にあたる。 また、ギリシア神話ではアルゴ船が岩に挟まれて船尾が破壊された様子が描写されている。 そこから考えれば、調査報告書に書かれた事故原因は正しいと思われる。

つづく

2015年6月

* 1994年に名古屋空港で起きた事故の後、日本での社名をチャイナエアラインに変えたが、台湾では今でも中華航空であるので、このアーティクルでも漢字で表すことにした。
*2 "Fixed Stars and Their Interpreration" Ebertin-Hoffman, AFA, pp. 32-33.
*3 "Aviation Occurrence Report Volume I - In-flight Breakup Over The Taiwan Strait Northeast Of Makung, Penghu Island China Airlines Flight CI611 Boeing 747-200, B-18255"NTSB

関連アーティクル

  • 日本航空123便
  • 日本航空123便(2)
  • 日本航空123便(3)
  • 日本航空471便
  • 日本航空446便
  • 日本航空446便(2)
  • 日本航空715便
  • 日本航空350便
  • 全日空60便・533便
  • 全日空60便・533便(2)
  • 全日空60便・533便(3)
  • 全日空60便・533便(4)
  • 全日空60便・533便(5)
  • 全日空58便

  • [ Home  |  Articles ]
    © 2015 FOL Office. All rights reserved.